じっとりと暑苦しい、梅雨や夏の時期。
猫ちゃんやワンちゃんと暮らす中で、心配なのが「熱中症」や「脱水症」です。
今回は、猫ちゃんやワンちゃんが猛暑を快適に過ごすための、基本的な暑さ対策をご紹介します。
猫ちゃんの熱中症予防に、参考になれば嬉しいです。
猛暑で我慢することは命にかかわる
気温と湿度が高くなる日は、猫ちゃん、ワンちゃんも「熱中症」や「脱水症」になることがあります。(※注1)
とくに、体温を超えるような猛暑の日に、扇風機やサーキュレータだけをメインで使用したとしても、熱中症対策にはなりません。
窓を開けたとしても、気温が下がるどころか部屋はサウナ状態になってしまいます。
そばにいる猫ちゃん、ワンちゃんは「すごく暑い、苦しいよ」と言葉で伝えられません。
だからこそ、早めに気にかけてあげることが大切です。
参考
猫ちゃんの暑さ対策 5選
猛暑での猫ちゃんの暑さ対策で、大切なことは5つあります。
5つの暑さ対策はどんなことをするのかな?以下の詳しい内容をみてみよう!
1.エアコンをつけ、部屋の温度・湿度を調整する
効率よく部屋の空気を冷やして、温度と湿度を下げるにはエアコンが一番です。
管理人の愛読書「家猫大全285」によると、猫ちゃんの適温は25〜30℃(年齢にもよる)とのこと。
猫の適温は25〜30度で暑さに強いと言われていますが、やはり30度を超えると夏場は暑いようです。
藤井康一『家ねこ大全285 現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説!』,KADOKAWA,2022年4月7版,185p
また、大手空調メーカーのDAIKINでは、“夏は「温度は高め・湿度は低め」が快適"ということをふまえて
温度26〜28℃、湿度50%以下をおすすめしています。(※注2)
また、サーキュレーターや扇風機は、換気したり部屋全体を効率よく冷やすための「補助道具」に最適です。(※注3)
エアコンの設定温度を下げすぎずに、室内の温度ムラを抑えて節電対策にもなるでしょう。
温度を下げられない場合は、エアコンの除湿機能や除湿機をうまく使い分けながら、熱中症を予防しましょう。
いずれにせよ、猫ちゃんやワンちゃんの様子をみながら、エアコンを温度調節することが大切です。
参考
注意点:エアコンの「人感センサー機能」
エアコンをつけたまま外出をするなら、「人感センサー機能」をオフにしたか確かめましょう。
節電に便利なエアコンの「人感センサー機能」ですが、子供や小さな動物を認識しないことがあるようです。(※注4)
”センサーが反応できず、外出中にエアコンが停止してしまった。”
”思ったようにエアコンが効かず、家にいた猫や犬が熱中症になってしまった。”
そんな悲しい事故を起こさないためにも、猫ちゃんやワンちゃんがお留守番をするときは、エアコンの「人感センサー機能」を停止しましょう。
参考
2.遮光・遮熱カーテン、遮熱フィルムをつける
日差しによる温度上昇を防ぎつつ、明るさを取り込めるのが「遮熱カーテン」、「遮熱フィルム」の良いところです。
とくに、窓から外を眺めるのが好きな猫ちゃんには、視界をさえぎらない遮光フィルムはオススメです。
エアコンと遮光カーテンを合わせて使うことで、効率的に部屋を冷やすことができ、節約にもなります。
3.体温調節できる場所を用意する
猫は自分で居心地のいい場所へ移動します。
夏用ベッドの他に、エアコンで寒くなったときの避難場所があると安心です。
冬用ベッドや毛布を残してあげると、猫ちゃんにとって居心地が良いと思います。
もしくは、猫自身がエアコンをつけている部屋と、つけていない部屋を移動できるようにしましょう。
また、暑い部屋への閉じ込め事故防止のために、扉には「ドアストッパー」を置くと安全です。
4.水が飲みたくなる環境、タイミングを作る
水飲み場所を増やす
水が飲める場所が多いと、意外と通りがけに飲んでくれることが多いです。
こまめに水分がとれることで、脱水症状と腎臓病の対策になります。
猫ちゃんによっては水の飲み方に好みがあるので、色々試してみるのも良いでしょう。
ぬめりも出やすいから、こまめに器を洗うのも忘れずににゃ!
「浄水器」や「自動給水器」を用意する
日中、水を取り替えることができない家庭も多いでしょう。
そんなときは、浄水器や、浄水フィルター付きの自動給水器を使うと安全です。
問題なのが、「本体のお手入れがしやすいか」。
猫ちゃんに水を飲んでほしいのに、給水器が洗いにくく、管理できないのでは意味がありません。
自動給水器は数年に一度、買い替えるつもりで使った方が、衛生的に良さそうです。
おやつ、遊び、ご飯などのタイミングで、水を取り替えてあげる
おやつやご飯のタイミングで、お水をきれいに入れ替えましょう。
「水を飲む時間」だと思うのか、よく飲みに来てくれる気がします。
好みがわからない間は、「新鮮な常温のお水」を入れてあげると安全です。
飲み水の温度にも、猫ちゃんによっては”こだわり”があるようです。
体温調節が苦手な子猫・シニア・体調不良の子は、体の負担にならないよう、気にかけましょう。
嫌がるようでなければ、夏は水に氷を1〜2個浮かべておくこともあります。
猫ちゃんのおすすめ水回りグッズ
オーカッツ ヘルスウォーターボウル
我が家で使っている、水飲み用の器は「オーカッツ ヘルスウォーターボウル」です。
これ、水をあまり飲まない猫ちゃんには本当におすすめです。
初めは「うさんくさすぎる・・・」とかなり疑っていましたが(笑)
きっかけは、初代猫が慢性腎臓病になったとき、獣医師さんから「コレいいよ!」と、すすめられたことです。
器を変えるだけで水を飲んでくれるなら…と、ずっと使っています。
長年使っている感想としては「地味にいい仕事をしてくれる食器」。
確かに、猫たちがこまめに水を飲みにくるので不思議です。
うちはまさにこのセット。何回か落として割ってますが、そのたび買い足してます。
5.こまめにブラッシングをする
換毛期になると、役割を終えた毛がたくさん抜けます。
猫の体毛は、保温性を高めるためのもの。
抜け毛をこまめにブラッシングで取り除いて、体温調節しやすくしてあげましょう。
手軽にひんやり!暑さ対策
冷凍ペットボトル、アイスバッグ(氷のう)
手軽にできる熱中症対策グッズは「冷凍のペットボトル飲料」です。
エアコンや寒さが苦手な子には、寝床の横にタオルで包んで置いてあげると、冷えすぎずに暑さ対策になります。
なお、ペットボトルの再利用は耐久性に問題があるため、メーカーはオススメしていません。
冷凍ペットボトルを自作する場合は、水を入れすぎないよう注意しましょう。
容器が変形したり、破裂することもあり注意が必要です。
もしくは、水滴のつきにくい「アイスバッグ(氷のう)」を利用するのも良いでしょう。
温・冷どちらも使える「湯たんぽ」だと、夏と冬で使えるため、使い勝手は良さそうです。
注意:市販の保冷剤を使ってもいい?
保冷剤に使われているエチレングリコ−ルは、誤って舐めたりすると危険なものです。(※注5)
やんちゃな子や噛み癖がある子は、爪で穴をあけたり、噛んでしまうこともあります。
使うならば「エチレングリコール不使用」の保冷剤を使うなど、安全対策をしましょう。
参考
注5)アイペット損害保険株式会社,うちの子おうちの医療事典,https://uchihap-vetnote.ipet-ins.com/cat/diseases/ethylene-glycol-poisoning
夏用クールグッズを取り入れてみる
我が家で取り入れている、猫の夏用クールグッズをご紹介します。
アルミマット
確か最初に買ってみた夏用グッズは、長毛のマリちゃん用のアルミマット。
たまに乗ったりしていたようです。
ただ、アルミマットにこだわりはなく、そのときの気分で日陰側のフローリングに寝そべったり。
ときには、ふわふわ系マットを使っていたと思います。
接触冷感の素材
さらさらとした手触りで、涼しさを感じられる、接触冷感生地のベッド。
こちらのエリッセ型、とても軽くて適度に厚みがあり、オススメです。
我が家では、高齢のリリーさん(キジトラ3〜4kg)に用意した、一番小さいサイズがあります。
リリーさんが亡くなってからは、メイ、マリ、グンが気分で入ったりしていました。
さすがにSサイズだと、大きめ猫のマリ(6〜7kg)には小さく、足やシッポがはみ出てました。
めげずによく入っていたなあ・・・。
おわりに
近年の猛暑は、暑さに強いと言われる猫ちゃんでもツライものです。
愛猫・愛犬・自分の命を守るためにも、我慢や無理はせず、暑さ対策をしてみましょう。